Krauser(クラウザー)

Krauser(クラウザー)といえば

Krauser(クラウザー)といえば、元々はパニアケースの製造で名を馳せていたドイツの企業でした。
ケース側にヒンジがあるために蓋が外側に開くようになることで、荷物の出し入れのしやすさが大幅にしやすくなったことでBMWの純正に指定されるなど成功しました。

クラウザーの創業者であるミヒャエル・クラウザーはもともとはBMWのサイドカーレースで活躍していた人物で、パニアケースで得た儲けをサイドカーレースに注ぐほどサイドカーレースへの熱意を持っていました。

そんな彼の熱意が形となったのが、1985年に初めて公開された「クラウザー・ドマニ」です。
こちらは、レース用のサイドカーを公道で使用するために誰でも運転することが出来る乗り物としてつくられたものでした。

クラウザー・ドマニについて

クラウザー社から販売されたクラウザー・ドマニの生産というのは、1990年から2011年の20年以上生産が続けられていました。
この長い年月の間、搭載されるエンジンも変化してきました。

最初はBMW K100用の987cc水冷DOHC2バブル直列4気筒に始まって、最終的にはK1200用の1171cc水冷DOHC4バブル直列4気筒へと変化していきました。
最初の型である1990年型の日本における価格は685万円と比較的高級なものでした。

最終的には1000万近い価格になったことによって、かなり高級な乗り物へとなっていきました。
さらに、納車されるまで長い場合だと2年以上かかったことによって、総生産台数自体は300台~250台に満たないのではないかとも言われています。

クラウザー・ドマニの特徴

クラウザー・ドマニは、角断面のパイプで組まれたフレームとケブラーを主体にして、一部がFRPとしたワンピースのボディを被せた構造となっているのが特徴です。
全長としては2.8mで全幅は1.55mです。

ボディは強度がかなりあるのですが、その背景にボディはシャシーに数本のねじで固定する仕組みになっていることと、ドライバーとパッセンジャー用のシートはボディの上に直接取り付けられる仕様になっています。

ボディは想像以上に軽量であることからも、大人が2人から3人居れば持ち上げることもできましたし、楽に外すということもできるようになっていました。
パッセンジャーシートの右には穴が開いていますが、そこが普通のバイクの右ステップ部分に相当しています。

実際の乗車間隔

クラウザー・ドマニは、実際に操作する方法としてはBMWのKシリーズと特に変わりはなく、すぐにでも颯爽と走り出すことが可能になっています。
普通のバイクを乗っている人であれば、普通にバイクにまたがる感覚で乗ると、ボディに足がひっかかってしまうという難点があります。

また、クラウザー・ドマニは路面状況が車体の動き方に大きな影響を与えます。
乗り味としては、バイクというよりはレーシングカート感が強いために直進することを常に意識したハンドル操作を必要とするため、運転に集中力は必要になるかもしれません。